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ぶろぐ。
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突発・単発BLでSSです
微グロ注意かもです。
続くかもしれないし続かないかもしれないし(笑)





 夕日が沈み始めて夜が近付く時間

車窓から見える街並みも様変わりしてくる
そんな緋色の中で俺は今、張り込み捜査中だ
隣のシートに座っていた同僚は買い出し中で
一人向かいのマンションのある一室を見ている
「今日も寒いな」
独り言を呟いた・・・つもりだった
「そうですね、早く樫沢さんに会いたいです」
「えぇ!?お前っ白崎?どっから?」
「ここです」
声の元はハンドルの真ん中・・・エアバックが収納されている辺りから聞こえてきた・・・・
「白崎・・・なにしてんの?てかっコレどうなってんの?」
「どうなっているんでしょうね?ユズキちゃんに樫沢さんの声が聞きたいって愚痴ったらこうなっていました」
エヘヘ・・・なぁんてとてもお気楽そうな声が返ってくる
警察の車にこんなコトして良いのか?-
一人で考え込もうとした時
張り込んでいる部屋の主が帰宅してきた
もう秋も終わりだと言うのに細身の身体に半袖半ズボンとは凄い格好だ・・・・
「樫沢さん?どうしました怪訝そうな顔していますけど」
「あぁ・・・張り込みしていたヤツが帰宅してきた」
「おぉ今日は早く終わりそうですね?」
「ん、まぁだと良いんだが」
部屋に明かりが付く
俺は無線で待機している同僚が居る部屋に連絡をいれる
「すまないが、始めてくれ」と一言
その部屋は俺が見張っているマンションの真向かいにあるマンションの一室だ
さっきの男の部屋からは良く見えるであろうその部屋で女性警察官が
シャワーを浴びる為に脱ぎ始める
「樫沢さんて捜査している時凄く素敵ですね」
「え・・・」
顔の下から響いてきた声に思わず動揺する
「コレ、撮られてるの?俺」
「はい」
「白崎は・・・俺のこんな姿見て嬉しいの?」
「はいっ」
元気良く返ってくる声に・・・ニヤケそうになる
「俺も今度ユズキちゃんに頼もうかな、俺も見たい」
「樫沢さん////・・・・その・・・もっと会いたいです、僕」
「俺も」
つい一ヶ月前に告白してOKを貰ってから会えていない恋人に向かって
誤ろうとした時
コンコン・・・コンコン・・・
ん?
窓を叩く音がしたが周囲を確認しても誰も居ないコトに気付く
気の・・・せいではない
異様に視線を感じて振り向こうとして・・・失敗した
「樫沢さんっ」
「白崎っ応援呼んでっ」
俺は運転席に座ってる
だから後部座席が存在する筈で人が立てるスペースはないのに
後ろのヤツは俺のシートにピタリと張り付くように立っている
そして両手で俺の顔を覆い前方のハンドルやら契機が見える場所に押しつけた
一瞬だった
「はぁはぁはぁ」
息遣いが耳に響く・・・最悪だ。
「あっはぁはぁはぁはぁ・・・はぁはぁはぁはぁ」
凄い力だ・・・息ができねぇ・・・

パンッー空を裂く鉛の塊が発射される
音がする
田中が戻ってきたらしい
「はぁひぃはぁはぁはぁはぁはぁはぁ」
「当たったのになんでっ!グフッ!?」
バキッ

 

後方で田中がヤラレテル

息が苦しい・・・酸素が脳まで行ってないらしい

どうにかハンドルに沈んでた身体を持ち上げる

ナメクジみたいにノロノロしてんだろぅな

振り向いて銃口を構える

撃つ

 

振り向いた時に見た光景は悲惨だった気がする

細い路地にには真っ二つに割られた車の半分と田中の残骸的な物が飛び散って真っ赤に見えた

俺が撃ったのは特殊弾のうちの一つ腐裂弾、少しイカレチまった肉体にはイカレタ弾を撃てという事らしい

俺は初めて撃ったが・・・一気に腐って破裂する身体・・・二度は見たくないと思った
だがそれよりも、それでも再生しようと胎動するあの蠢き・・・俺の意識はそこで切れたんだけど白崎が駆け付けてくれたのは覚えてる

アイツは・・・いつも、あんなのと戦ってるのか・・・・今回の捜査は覗き魔の逮捕だったのに・・・

「なんだ?自分の身体をガタガタに改造するのが流行ってるのか?」
「そうじゃないと思いますよ」
「えっ?あっ?しっ白崎?」
体がギブスやらでおもいっきし固定されていて病室の白天井を真っ直ぐ見ることしか許されていない俺は必死で視野を広げ様と足掻く
俺の手に暖かいものが触れる・・・手だ
白崎の顔が見えた
「良かったぁ起きたんですね」
柔かい笑顔で微笑まれる
「あぁお前の顔見る為にかえってきた」
「ふふ・・・先程、田中さんの手術も無事に終わったそうです、全部くっ付いたみたいですよ」
「アイツ・・・死ななかったのか、治療費とか凄そうだな」
「樫沢さんは意地悪ですね」
「生の臓器は高いからな上から色々言われる、にしても有難うな・・・お前が来てくれなきゃ俺も田中も今頃リサイクルされてたトコだ」
白崎の手が俺の髪の毛に伸びてくる、触って撫でてニコリと笑った
「彼等みたいな方々を回収するのが僕等の仕事ですからね、基本的に・・・本当に間に合って良かった」

泣きそうな顔で言う・・・
「樫沢さんが襲われてるから助ける為にっ!とかじゃ動けないですから・・・・今も事情聴取の為ですよ?」
「でも来てくれて有り難う・・・好きだよ白崎」やたらと繊細そうな目に涙を溜めて俺に口付けをしてきた

蛍光灯の下で見る恋人の姿はなんだか揺れていて・・・その時、俺も泣いてる事に気付いた

 

 

 

END

お疲れ様でした。





 設定について謎なコトが多かったと思うので少し補足。

時代背景:近未来な感じ。二人が住んでる星は生物兵器やアンドロイド、バイオノイド、セクサロイド、クローンだとかの産業がとても発達した星で国民の殆どがなんらかの形でそう言った類の生き物を保持している。
徹底的な身分制度が政策として行われている。


樫沢:普通の刑事さん。白崎の恋人まだ付き合って一ヶ月、しかもまともにデートも出来てない(笑)
白崎については殆ど一目ぼれです。大きな事件が有って合同捜査になり白崎と打ち解け→コクル→付き合う
というトテモ自然な流れです。
27歳  O型  基本的にスーツ。

白崎:特別特殊捜査班 情報戦戦略室 っていう長ったらしい部署に所属してる・・・・刑事みたいな職業の人。
特別特殊捜査班(通称:特殊班)には8人しか所属してません。
そして白崎以外は皆もう人間じゃない。
仕事は生物兵器等の諸々の生態兵器の"回収"業務。
脱走したり捨てられたりしたのを回収して社会復帰出来たらさせてダメならリサイクル
(ミンチにして人体の構成素材としてもう一度使用される事)
させるという胃が痛くなりそうなお仕事。
14歳  A型  両手と量足が義手、義足


まぁこんなもんかな・・・・?

ありがとうでした♪


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