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街には寒さに強い花が植えられる季節
俺は店の前に立ちながら両手で缶コーヒーの暖かさを抱き締め白い息を吐く
「ふーっ」
「あ、お疲れ様。今日も立ってるんだね。」
俺の目線より少し下、彼は小柄な人だ
「店長が店の周りを見て来いって五月蝿いので、仕方ないです。」
「灘さんのお店、地下だもんね。」
「はい・・・」
「ふふっ、寒いのが嫌って言うより外に偵察に行くのが嫌って顔してるよね。」
「えっそっそんな事ないですよ、今日は束陸さんに会えましたし。」
この人に会えなかった日は本当に詰まらない
「ん、僕に会えるのが嬉しいの?そんな事行ってくれるの灘さんだけだなぁ。
んじゃ夕飯食べてこうかなぁミートボールのパスタある?」
「有り難うございます束陸さん、有りますよ。ヘヘ。」
あぁ・・・なんでこの人はこんなにも、ふんわり笑うんだろう・・・
常連さんで女好きであんまり良い噂は聞かなかったりする、でもバンドでドラムやってる時の束陸さんは全然違う雰囲気を醸し出す・・・そう今みたいに、朗らかな感じ。
「む、僕の顔見てニヤ付かないの。灘さんカッコイイから誤解しちゃうよ?」
していいです。
「あはは。さぁ寒いですし、どうぞ。」
「うん」
階段を一緒に降りて行く、俺は早く暖かい季節が来る様に願った。
声を聞きたくて一人で眠れない夜が増えた。
会社帰りにコンビニに寄り、帰って寝るだけの生活。
貴方は本当にココにいたのだろうか?
俺の隣で寝ていたんだろうか?
「寒いな・・・」
12月も中頃、一人で過ごすには広過ぎる部屋。
あっけなかった。
二人で住もうと決めて購入したマンションの一室。
男同士だから色々と大変だった。
やっと住める事が決まった日には、ワンカップ片手に二人で騒いだっけ。
「ふふっ」
思い出したら笑いが、楽しかった気持ちが迫り出してきた。
今・・・どうしてるのかな。
「あっちでも元気なのかな、変な声で笑うのかな。」
脆いもんだよな人間なんて。
飛行機の爆発、それも局所的な物だった。
着陸したあと右の翼が吹っ飛んだ、原因は説明されたけど・・・
「聞いてなかったなぁ俺。」
なんでアイツの席だけ?なんで?たまたま窓側だったから・・・窓側だったから死んだのかっ!・・・そんな事しか思い付かなかったなぁ。
窓を開けて過ごしている真夜中。
揺れるターコイズブルーのカーテン。
おぼんとクリスマスが違う事ぐらい分かっている。
ただ、なんとなくなんだ。
ドッキリ、サンタクロースの格好をした貴方が現れてドッキリだったと一言いってくれれば良い。
「ばっかだよなぁっ・・・ふっ・・・っ・・・うぅ・・・さむいなぁっ・・・」
重症でまだ目の覚めない方が二人いる、軽症を負った方も結構いた。
でも死んだのは一人、俺の旦那。
あっけないよ、あっけなさ過ぎるよっ。
寝ると黒煙が上がっている飛行機の悪夢を見る。
二ヶ月経った、気持ちの整理なんて本当につくのだろうか。
救いようの無いほど疲弊していた俺は次の日、酷い咳と頭痛に悩まされて病院に行った。
一週間後の検査結果を聞いて思った。
「メリークリスマス。来年は一緒に祝えるんだな、愛しているよ。」
墓前で手を合わせたあと俺は歩き出した、ちょっとだけ寂しいクリスマスプレゼントを胸に抱いて―
END
今年のクリスマスを彼と過ごせるとは思っていなかった。
特に多くを望んだことはない。
幼い頃からクリスマスには良い思い出が無いし大人になっても・・・・思い出は無い。
去年の12月、中頃まで上司と付き合っていた。
背が高く容姿もそれなりだった。
何よりも気が利く人で女子社員からも男性社員からも慕われていて、私には憧れの人だった。
そんな人から「君はゲイじゃないか?」と聞かれたのは3年前の夏。
私は27歳だった。
この人には妻も子供いた、何度か会ったこともあった。
だからだろうか・・・主任との恋は燃え上がった。
何度も抱かれた。
「しゅっ・・・にっ・・・・あっあっ」
見た目よりも逞しい体、愛撫は優しかった。
「もう少し腰をあげて。そう、キスがしたいよ・・・」
声も。
「やっ・・・なめないっでっ////・・・・あっあっぁぁっ」
笑顔も。
「んふぁっ・・・あっやぁやっ・・・」
心も。
「ココが良いんだね。相変わらす可愛いね、こんなにして」
「ひぃあぁっ・・・あっ・・・はぁっ・・・んっぁ/////」
全てが欲しくなった・・・・欲しかった。
でも、結局は不倫だった。
主任は海外支店の支店長を任せられるのを機に、愛する奥さんと子供を連れて私の前から・・・消えた。
そんな不完全燃焼な恋をしたからだろう。
逃げ回ったのは。
彼は入社2年目にしてウチの部署に配属になったエースだった。
出世は確実に出来るであろうコースの入り口にいるのに何故か上司からの見合いを断っていた、変な子だった。
私が彼の仕事上のパートーナーとなり、色々な事を教えた。
飲み込みがとても早く素晴らしい洞察力の持ち主で、大変な商談を纏めるのが上手く色々と助けられた。
彼みたいな人が恋人ならば幸せなのだろうなと思った。
そんな事を考えていた今年の夏、彼から口説かれた。
仕事が終わった後によく行くバーがあってそこで手を握られた。
酔ってはいなかった。
「先輩、俺の事いつもフォローしてくれますよね。俺、凄く助かってるんです。」
「・・・あぁ。」
「俺ね、夢があるんです。聞いてくれます?」
ここで彼は強い酒を煽った。
「好きな人と楽しい家庭を作りたいんです。出来れば子供も欲しい。」
「作れば良いじゃないか。お前なら事欠かないだろう?」
「それがね出来なくなっちゃったんです。」
「ん?何か体に問題でもあるのか?」
「ぷっふふふふっ、先輩は俺の体の心配してくれるんですか?」
「そりゃまぁな、若いんだから大事にした方が良い。」
「あーもうだめだ・・・・・・好きです、先輩。」
グラスを落としそうになったのを覚えている。
あの日はそれで終わったというか私が逃げてしまった。
でも職場で頑張る姿や徹夜している彼の寝顔、それに毎日の様に語られる私と行きたい場所やしたい事リスト・・・私は脆かった。
寒空の下コートとマフラーを巻いて真新しいツリーを抱えて歩く。歩きながらの長い回想に終止符を打ち去年の自分には考えられない程の幸福を噛み締める。
待ち合わせの場所にはもう彼が居た。
有名なケーキ屋の袋を持って寒そうに立っている、その姿だけでも絵になる様に素敵だった。
「幹人さん、マフラーずれてる。」
何気なく伸びてきた手に包まれる様な気持ちになる。
「ありがとう////」
「ディナーは用意出来てますよ、さぁ帰りましょう。僕の家に。」
「あぁ」
軽く下り坂を下って一戸建ての彼の家へと二人で並んで向かう。
何れこの道を一緒に通勤したりするのだろうか・・・これから行く家が自分の家になったりするのだろうか・・・などと考えてしまった///////
今、私の初めてのクリスマスが幕を開けようとしている。
END
灰色の街を見渡し
名を問う様に
右手を振りかざす
漂う青空に辟易してる
君は僕の左手を抱き締め
目を瞑ったね
千切れては飲み込み
染み渡る体
丸いガラスケースの中で何故か息をしてる
心を開いて見てよ
君達と同じ仕掛けで僕は動いてる
そんな目で見るなら確かめてみると良い
拒まないよ
探求心には逆らえない
右手に貴方の手が重なる
崩れた夜に優しい声
ただ従う
そう決めた
イメージした幸せは暖かくて
求めた人は足が早くて追い付けない
両腕両足のお守りは首筋に痕を付けて枷になる
生身の部分を引き摺って
貴方に出来るだけ近付こう
青い夜は寂しいだろう
暖めたい
僕が出来る最後の恩返し
聞こえるのは誰の鼓動?
水が膨れて破裂して僕に降り注ぐ
濡れれば濡れる程重くなる
そんな身体を引き摺って
笑う君は誰の為?
純粋を守れない
僕は守れない
君の瞳も幸せも愛も守れない
夜と手を繋いで飛び立とう
誰かの命を救う事なら出来るから
行き着く場所はココだけ
ずっとココだけ
温もり求め貴方を見付け
許されたのは一つの約束
守ろう
何度でも
何度でも
果たそう
千切れて砕けても
果たそう
貴方が壊れるまで
僕が眠る事はない
影
家はカフェテリア コーヒードリッパーというのを使ってます。
ペーパーフィルターを使わないのでお手入れとか楽かもしれません。
布とかも良さそうですよね。
サイフォン式の機材とか揃えたいなぁ。
お店で豆を選ぶ基準が段々「一番黒いから」になってきましたw
南蛮屋さんと言うお店がお気に入りです。
また行きたすー
こんな日記を週1くらいで書けたら良いな(笑)
では、また。